融資の現場

補助金の採択歴は、金融機関から高い評価が得られました

東京都 西守 正希さん(税理士)

業種 年商 従業員数 融資額 成功の決め手 報酬額
IT業 5000万円 3名 2000万円 補助金採択歴など 約50万円

補助金の採択歴は、金融機関から高い評価が得られました

東京都 西守 正希さん(税理士)

業種 IT業
年商 5000万円
従業員数 3名
融資額 2000万円
成功の決め手 補助金採択歴など
報酬額 約50万円
case-02

西守

従業員3名と申しましたが、3名とも役員で、それ以外のスタッフはいないという状態でした。ITという業界ということもあるのでしょうか、お若くて、みなさん30歳前後という印象だったかな。

協会

社歴は。

西守

会社を立ち上げて3~4年、だったと思います。その間きちんと会社を経営できていて、さあ次の段階へ、というところでした。

協会

年商5000万円の会社が、融資2000万円を希望したとのことですから。

西守

当初の希望額はもっと低かったんです。1500万円くらい出るかなあ、でももう少し多いと余裕が生まれるね、じゃあ2000万円で申し込んでみよう、大丈夫だと判断し、結果、満額出た。

協会

ITのような業種でも、金融機関は新しい事業をイメージしてくれますか。

西守

心配いりませんよ、提出資料で説明できていればいいのです。弊所にはIT業界のお客さまも多いのですが、金融機関も融資の際きちんとご理解くださいます。

協会

今回の融資の決め手は。

西守

ひとつではなく、複数ですね。たとえば、まず自己資金が1/4くらいあった、毎月の売上が安定していた、さらに業界内での受賞歴があった。また、補助金の採択歴があったこと、これが金融機関から高く評価されまして。

協会

ITということは。

西守

「ものづくり補助金」ですね。これに採択されたということは、信用できる事業を行っている会社だという、中小企業庁からのお墨付きのようなものです。

協会

想定より多めの融資希望額でも通るんですね。

西守

私が経験したケースに限りますが、融資商品によっては、わりと高めの融資額でも通ることが多いんですよ。

協会

金融機関の担当者が、もう少し高額でも大丈夫ですよと耳打ちしてくるとか(笑)。

西守

それにはノーコメントとしておきますが(笑)、金融機関だって「信用できる相手にはきちんと貸したい」と考えている、ということだけお伝えしておきましょう。

協会

今回は、なんといっても補助金の採択歴ですね。

西守

これだけ高く評価されるとは…と、そのときの私もたいへん勉強になりました。補助金の採択歴があるということは、そのときの資料が説得力高く作成されているということです。金融機関は歓迎してくれるし、サポートする側もスムーズですよ。

協会

このときの西守さんの報酬額は。

西守

ずいぶん前の話ですが、当時、50万円くらいだったでしょうか。といっても報酬額は一律に決められるものではないんです。企業さんの事情、金融機関、融資商品など、複雑な要素が絡みます。

協会

西守さんの顧問客でなくても、融資の相談だけしてもいい?

西守

もちろんです。融資案件は、創業融資も含めて年に数十件携わっておりますので、どうぞ気軽にご連絡ください。
(おわります)
【今日のまとめ】
□ 補助金の採択歴は、金融機関から高評価が得られやすい
□ 業界内であっても、受賞歴があれば提出書類に忘れず記載すること
□ 一定の自己資金は、やはり強い
□ 高めの融資希望額を設定しても、条件さえ整っていれば通る